わかりやすい!住宅ローンの仕組みの基礎知識
家を買いたいけれど、どうしていいのかわからない、と不安に思っている方もいるかもしれません。そういう方は是非このページを読んでみてください。
このページでは、住宅ローンの基礎知識について、わかりやすく説明しています。各項目には、さらに詳しい解説ページへのリンクもありますので、気になった箇所を確認していただければ、住宅ローンに対する疑問点が解消されるはずです。
住宅ローンの基本的な流れ
住宅ローン契約は、以下のような流れでおこなわれます。
- 予算を決める。
- 物件を決める。
- 住宅ローンを決める。
- 住宅ローンの事前審査を受ける。
- 物件の売買契約を締結する。
- 住宅ローンの本審査を受ける。
- 住宅ローン契約を締結する。
- 融資が実行され、そのお金で残金決済する。
それぞれのステップで注意すべきことや、注文住宅の場合に注意すべきことは、以下のページで細かく説明してありますので、こちらも参考にしてみてください。
家を買う前に確認したいこととは?
家を買って住宅ローンを組む前に、以下の3つについて知っておくと、失敗する危険性を減らせるでしょう。
- 何歳で家を買うのが良いのか。
- 住宅ローンはいくらくらい借りて良いのか。
- 頭金をどうするべきなのか。
年齢ごとに注意すべき点は変わる
金融機関ごとに違いはありますが、だいたい「20歳~70歳」が住宅ローンを借りられる年齢となっています。また、完済時の年齢は「80歳」程度が上限です。
ただし、借入時でも完済時でも、上限に近い年齢だと厳しいのが現実です。いくらルール上認められているとは言え、70歳代でローンを返済していくのは難しいでしょう。
しかし若ければよいかと言うと、そうでもありません。たとえば20代なら、まだ年収が少なめなので借入額が制限されてしまいます。また、家を買った後に子供ができて、家が手狭になってしまう危険性もあります。
住宅ローンを組む人が多いのは、「35歳~45歳」くらいの年代です。これを1つの基準として計画を建てるのがよいでしょう。
家を購入するベストな年齢については、以下のページで解説しています。
借入額を増やしすぎると危険!
借入可能なのは、「年収の35%×借入年数」くらいの金額です。たとえば、年収500万円で、20年のローンを組むなら、3500万円程度が借入上限となります。
しかし、「借りられる金額」と「返せる金額」は別のものです。返済負担率35%で、上限まで借りてしまうと、返済が厳しくなる可能性が高いでしょう。
通常、返済負担率25%程度で借りるのが、無理のない借入額と言われています。ただし、年収が低い場合は、さらに返済負担率を減らす必要があります。
年収と借入額については、以下のページで解説してあります。
頭金は多いほうが安心
頭金は多いほうが審査に通りやすくなりますし、返済時の金利負担も抑えられます。物件価格の2割程度の頭金があると安心でしょう。
ただし貯金すべて頭金につぎ込む、などの無理をするのは問題です。家を買った後は、さまざまな費用がかかりますので、ある程度の貯金は残しておくべきです。
頭金については、以下のページで解説しています。
住宅ローンにはどんな借り方がある?
住宅ローンの借り方には、以下のような3パターンが考えられます。
- 単独で組む。
- 妻などと収入合算する。
- 妻などとペアローンを組む。
共働き夫婦は共同で住宅ローンを組んだほうがお得
共働き夫婦の場合、夫(妻)単独ではなく、夫婦が協力して住宅ローンを組んだほうがメリットが多くなります。
夫婦共同で住宅ローンを組むと、借入可能額が大きく増えます。また、夫だけでなく、妻も住宅ローン控除を利用することができるようになります。
夫婦共同で住宅ローンを組むやり方には、「ペアローンを組む」「妻が連帯債務者になる」「妻が連帯保証人になる」という3つが考えられます。
妻が連帯保証人になる方法はメリットが少ないので、他の2つのどちらかを選ぶのが良いでしょう。
夫婦共同の住宅ローンについては、以下のページでも説明しています。
ペアローンってどんな住宅ローンなの?
ペアローンは夫と妻(親と子の場合も)が、別々に住宅ローンを組む方法です。たとえば、3000万円を借りたい場合に、夫が2000万円の住宅ローンを組み、妻が残りの1000万円のローンを組む、というような形になります。
ペアローンは借入額が増えたり、住宅ローン控除を2人とも受けられるというメリットがあります。しかしローンが2つになるため、手数料なども2回分かかってしまうというデメリットもあります。
ペアローンについて詳しく知りたい方は、以下のページを参考にしてみてください。
住宅ローンの連帯債務って得なの?
妻が連帯債務者になるという方法でも、ペアローンと同じような効果を得られます。借入額は増えますし、住宅ローン控除も受けられます。しかもローンは1つなので、諸経費は1回分だけですみます。
連帯債務型の方が良いと思うかもしれませんが、この方式を扱っている金融機関はほとんどありません。実質、住宅金融支援機構の「フラット」シリーズ専用だと考えても良いでしょう。
連帯債務については、以下のページもあわせてご確認ください。
住宅ローンにはどんなものがある?
住宅ローンは、公的側面がある住宅金融支援機構の「フラット」と、民間金融機関の住宅ローン商品の2つに大別されます。
民間金融機関の住宅ローンは、メガバンクなのかネット銀行なのか、地方銀行なのか、などによって、それぞれ金利などに違いが出てきます。
フラット35ってどんな住宅ローンなの?
フラット35は、固定金利の住宅ローンです。35とある通り、35年がローンを組める限界となっています。ただし、さらに長期ローンを組めるフラット50という商品もあります。
フラット35については、以下のページで詳しく解説しています。
とにかく手間を省きたい方にオススメ!ハウスメーカーの提携ローン
住宅ローンの選択肢のなかには、ハウスメーカーと金融機関が協力して提供する「提携ローン」というものがあります。
提携ローンの1番のメリットは、手間が省けるということです。
住宅ローンの手続きなどは、担当の人がだいたいやってくれますし、審査も早く終わります。ただし費用の面では、他の住宅ローンに劣る可能性が高くなっています。
提携ローンについてもっと知りたい方は、以下のページも読んでみてください。
ネット銀行の住宅ローンが安いって聞くけど実際どうなの?
ネット銀行は安い、というイメージを持っている人は多いでしょう。じっさいにネット銀行の住宅ローンは、金利の面で非常にお得です。
ただしネット銀行の住宅ローンには、審査が厳しい、事前審査に通過していても本審査で落ちやすい、などのデメリットもあります。
ネット銀行の住宅ローンについては、以下のページも確認してみてください。
行動前によく調べるのが住宅ローンで失敗しないコツ
単独ローンにするのか、共同でローンを組むのか、金利の安い変動金利にするのか、安定感のあるフラット35を利用するのか、など考えることはたくさんあります。
大きい買い物をするのですから、しっかりと考えて後悔しないようにしましょう。
住宅ローンの内容は複雑でいろいろな選択肢があり、勉強しないと思わぬ損をしていることもあります。
仕組みが変化することもあり、将来の借換などではその時点の商品内容をよく把握しないといけません。
ペアローンはその一例です。連帯債務型の欠点である、合算者の年齢により返済期間が短くなることが是正されました。
中古住宅・中古アパートの媒介業務・調査業務に従事し、現在は札幌市内の宅建業者にて専任の取引士を務めている。
2006年より、住宅に関する無料の相談サイトを開設し、住宅リフォームや中古住宅購入の相談に応じている。