金の投資方法
少額から購入出来る金貨!購入方法やその他の特徴を詳しくご紹介

少額から購入出来る金貨!購入方法やその他の特徴を詳しくご紹介

金を買おうと思った時、金貨で購入するという方法があります。バータイプよりも手軽なイメージがある金貨ですが、そのイメージ通り比較的少額で購入が可能となっているのです。

また、金貨ならではの【プレミアム分】というメリットもあります。金貨の種類やそれを購入する方法、そして金貨購入のメリット・デメリットなど、金貨購入を考えている人にオススメな情報を詳しくご紹介していきましょう。

金貨の種類は2つに分けられる!?その特徴とは

金貨は、大きく2つの種類に分けられます。

  • 収集型金貨
  • 地金型金貨

それぞれの特徴について見ていきましょう。

収集型金貨 地金型金貨
・記念硬貨やアンティーク硬貨
・希少性やデザインなどにより
 金価格より高値での取引になる
・金地金の時価相当分に
 製造費などが少し上乗せされた
 金額で売買
・発行元の政府が品質を保証
 していることが多い

投資に適しているのは、地金型金貨です。

記念硬貨などの収集型金貨は、通常の金よりもデザイン料や希少価値で価格が大きく上乗せされている状態です。売却しようとしても、傷がある、人気が無くなるなどすれば価値は大きく下がり、実際使用されている地金の分だけの価格での売買となってしまいます。

結果的に上乗せされていた価格が差し引かれる状態になりますので、大きく損をする可能性もあるのです。

 地金型金貨の場合は、購入時の価格は金価格と、製造費などが少し上乗せされた状態にあります。金価格によってその価値は上下変動するので、金地金投資と同等の投資効果が期待できるのです。
地金型金貨で上乗せされる金額が少しって言われてもよく分からないんだけど。

実際、どういうのが上乗せされてるの?

金貨に上乗せされる金額は、プレミアムと呼ばれます。そのプレミアムには、製造費や輸送費などの諸経費が含まれており、サイズが小さな金貨ほど大きくなります。

金地金そのものよりも割高になってしまうのは、このプレミアムがあるためですね。

金の価格推移や金投資のメリットについては、こちら金の価格推移は上昇傾向!?今から始める金投資の意味とはの記事でご紹介しています。

地金型金貨にも様々な種類がある!?

地金型金貨には、発行する国などによっていろいろな種類があります。一例を挙げてみましょう。

地金型金貨名
カナダ メイプルリーフ金貨(K24)
オーストリア ウィーン金貨(K24)
中華人民共和国 パンダ金貨(K24)
オーストラリア カンガルー金貨(K24)
アメリカ合衆国 イーグル金貨(K22)
イギリス ブリタニア金貨(K22)

地金型金貨は、各国の造幣局などが発行・保証しているものであり、それぞれの国の政府が重要と品質を保証しているものです。

地金型金貨にはこんなにも種類があるのですね。

どれも品質が保証されているのは嬉しいのですが、これはすべて日本でも購入できるものなのでしょうか。

日本では、メープルリーフ金貨が多く流通していますが、他の地金型金貨も日本で購入することは可能です。

購入方法については、後ほど詳しくご紹介します。

通販?店頭?金貨を購入する方法をご紹介

地金型金貨を購入する方法は、特に難しくはありません。金地金の場合は安心できる取り扱い会社を選ぶ必要がありますが、金貨は貴金属店だけでなくコインショップやデパートなどでも購入が可能です。

もちろん、地金型金貨も金地金を取り扱っている田中貴金属工業や三菱マテリアルでも購入することは可能です。

金地金の購入について興味がある方は、こちら金地金に興味がある方は要チェック!種類や購入方法などを詳しく解説を読んでくださいね。

基本的に、地金型金貨を買う方法は3つあります。

  • 店頭
  • 電話
  • インターネット

では、具体的な金貨購入の流れを見ていきましょう。

店頭 電話 インターネット
①購入する金貨の種類と
 数量を伝える
②購入代金を現金で支払う
③商品を受け取る
①購入する金貨の種類と
 数量、連絡先などを伝える
②代金を振り込む
③入金確認後に発送
①申し込みフォームに
 必要事項を記入後送信
②代金を振り込む
③入金確認後に発送

取り扱い会社によっては、インターネットでの購入ができない場合もあります。どのような方法で購入できるのか、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。

金貨は重量の違いで種類が異なる!?

金貨を購入する際、あらかじめどの金貨を購入するか決めておくと良いですね。1つの金貨でも、重量によって種類が分けられますので、それも考えておく必要があります。

金貨は、純金(K24)とK22でそのサイズによる重量規定が異なります。

種類 K24 K22
1オンス 31.1g 33.9g
1/2オンス 15.5g 16.9g
1/4オンス 7.7g 8.4g
1/5オンス 6.2g
1/10オンス 3.1g 3.3g
1/20オンス 1.5g
1/25オンス 1.2g

純金であるK24と比較して、K22は同じ重量では金の含有量が少なくなってしまいますので、同じサイズでもK24よりも総重量が重くなっている特徴があります。

普通に純金のK24を買えば良いだけって気がするんだけど、K22って需要あるの?
実は、それぞれの国の金貨で純金か、K22か、それよりも含有量が少ないK21.6かが決まっています。ちなみに、イギリスの金貨は伝統的にK22です。

欲しい国の金貨によっても、地金型金貨の種類が決まるということですね。

金貨の相場はいくらぐらい?

金貨の相場は、日々変動します。また、金地金相場よりも少し割高な価格になりますので、そこを基準としてチェックしても良いですね。

金地金は、現在1グラムあたり4,000円から5,000円程度での取引が多くなっています。1g4,000円の場合、K24の1オンス金貨であれば4,000円×31.1g=124,400円にプレミアム分が乗っかるという形ですね。

ちなみに、とある日の金貨価格が次の通りでした。

金地金価格 金地金価格×31.1 ウィーン金貨1オンス
31.1g価格
4,869円 151,425 163,957円

単純に金地金価格に重量を掛け合わせた金額よりも、11万円ほど高い価格になっていることが分かります。金貨の名称にもよりますが、プレミアム分がこのくらい上乗せされるということは押さえておきましょう。

金貨価格については、取り扱い会社の公式ホームページで毎日価格情報が更新・紹介されています。購入前に、最新情報をチェックしておきましょう。

地金型金貨のメリット・デメリット

地金型金貨を購入するメリットとデメリットについてご紹介していきましょう。

地金型金貨を購入するメリット

地金型金貨を購入するメリットは、次の3つです。

  • 売買手数料が不要
  • 金地金よりも少額での購入が可能
  • 分散投資も簡単

500g未満の金地金を購入する際には、金地金そのものの代金とは別に手数料がかかります。これがバーチャージと呼ばれる手数料なのですが、地金型金貨ではこの手数料がかかりません。

また、小さなサイズの金貨であれば少額での購入が可能というのも魅力ですね。

さらに、地金型金貨は1枚から購入ができます。購入時期をずらすことで金価格を分散しての購入ができ、結果的にドルコスト平均法での購入をしていることになります。

地金型金貨を購入するデメリット

地金型金貨を購入するデメリットは、次の3つです。

  • スプレッドが大きい
  • 傷などがつくと価値が減少してしまう
  • 元本割れを起こす可能性がある

地金型金貨は、金地金よりもスプレッドが大きくなっています。

スプレッドとは

小売価格と買取価格の差

金貨では小さなサイズほどスプレッドが大きくなるため、同じ予算なら小さな金貨を数枚購入するよりも大きな金貨を1枚購入した方がお得になります。

また、金貨は傷がついてしまうとその価値が大きく下がり、上乗せされたプレミアム分が失われてしまう恐れがあります。

その分、買取価格は低くなりますので望むような利益を得られない恐れがあるのです。

さらに、金貨は為替変動の影響を受けるので、金地金価格自体は変わっていなくても為替の影響で元本割れを起こす可能性があります。

結局、金貨は他の金投資法と比較して、お得なのでしょうか。

それともリスクの方が大きいのでしょうか。

金貨は、金地金を購入する場合と同じ予算で複数枚の金貨を持つことで分散投資が可能、売却時も必要な枚数だけ売却可能といった小回りの良さが魅力です。

少額から投資をしたい、収集する楽しみもほしいという方には、金貨はオススメの投資法だと言えるでしょう。

他の金投資法についての詳しい情報は、こちらの記事で特集しています。

金貨売却時にかかる税金をチェック

金貨を売却する際には、その利益に応じて税金が発生してしまいます。

ちなみに、購入時の価格よりも低い価格で売却して結果的に損をした場合は、税金は発生しません。

金貨を売却した際に課税対象となる金額を、譲渡所得として計算します。その計算方法は、金貨を保有した年数によって2つのパターンに分かれます。

譲渡所得の期間 計算式
短期譲渡所得
(保有が5年以内)
{売却価格ー(取得価格+売却費用)}ー50万円
長期譲渡所得
(保有が5年超え)
{{売却価格ー(取得価格+売却費用)}ー50万円}×1/2

金貨は長期保有をした方がかかる税金を抑えることができます。金貨を5年を超える期間保有した場合、短期保有の半分の価格が課税対象金額となるだけで済むのです。

金貨は比較的売買がしやすいものではありますが、できるだけ長期で保有した方がお得になる可能性があるということを覚えておきましょう。
 
ただ、50万円の特別控除がありますので、利益が50万円を超えない場合は課税対象となることはありません。

金貨は購入したときより売却時の利益があるかどうか、その利益金額が50万円を超えているかが重要となるのですね。

購入時の価格はどう証明するのですか?

金貨を購入したときの書類をしっかりと保管しておくことが大切です。

もし書類を紛失した場合は、売却益を95%として計算する概算取得費が適用され、本来よりも損をする恐れがありますので注意したいですね。

金貨を保管するケースはどういうものが良い?

金貨は、傷がつくだけでも価値が落ちてしまうものです。ですから、しっかりと保管をすることが重要となります。

金貨を保管するケースは、いろいろあります。

  • 1枚ずつ収納するもの
  • 1つのケースで部屋が分かれており、複数の金貨を収納できるもの
  • 1つのケースに金貨を重ねて収納できる筒状のもの

金貨を何枚購入するか、そしてどのサイズのものを購入するかによって、どの収納ケースを選ぶかが決まってきます。

金貨を取り扱っている会社でケースも併せて購入することが可能な場合もありますし、ネットショップなどで別途購入することもできます。

金貨は大切に保管してこそ、良い条件で売却することが可能となります。傷などつかないよう、専用ケースの購入はきちんと考えておきたいですね。

ちなみに、直接手元に金を保管せずに済む金投資法もいくつかあります。

純金積立について興味がある方は、こちら純金積立は1,000円からOK!?そのメリット・デメリットとはの記事をチェックしてみてください。

また、金そのものを購入するのではなく、金価格に連動する上場投資信託について詳しく知りたいという方は、こちらの記事がオススメです。

金貨は少額から購入出来て売却も必要分だけ可能という手軽さが魅力

金貨は、1枚から購入ができるので小額から始めることが出来る金投資法です。また、時期をずらして購入することで高値で購入するリスクを避けることもできます。

ただ、投資の際は収集型金貨ではなく地金型金貨を選ぶようにしましょう。収集用金貨は需要が落ちると価格も一気に下がってしまいます。ただ、地金型金貨の場合も傷がつけば価値が下がりますから、保管には十分気を付けたいですね。

金貨投資は、メリットだけでなくデメリットをチェックした上で始めるようにしましょう。