ハイリスクハイリターンの金鉱株投資を徹底解説
金投資には色々な方法がありますが、その中で少し変わっているのが金鉱株投資です。
金鉱株投資は、金に投資する、金を購入するというものではありません。金地金、純金積立、金ETFとは全く違う投資法なのです。
金鉱株投資とはどのようなものなのか、その特徴やメリット・デメリットについて詳しくご紹介していきましょう。
金鉱株投資の基本情報を押さえよう
まずは、金鉱株投資がどのようなものなのかをチェックしていきましょう。
金鉱株投資とは、金そのものではなく、金に連動する指標でもなく、金を採掘・製錬する会社に投資をするという投資方法です。
他の金投資方法については、こちら金の投資方法をご紹介!堅実な方におすすめな理由の記事を参考にしてください。
金関連投資方法の中でも、少し異質な金鉱株投資。しかし、最近では金鉱株投資は分散投資先の1つとして考えらることも増えてきたのです。
金は、不況に強いというメリットがあります。実物資産である金は、その価値が失われることがありません。ですから、どんなに不況で株や債券が低下しても、金の価値がゼロになることはないのです。
金は不況になると値を上げる傾向もありますので、金鉱株投資も選択肢の1つとして検討されているわけですね。
金鉱株のメリット・デメリットは、次でご紹介します。
金現物を購入したいという方は、こちらで詳しくご紹介しています。
また、金ではなく銀への投資も注目を集めています。金より安価な銀投資はお得なのか、その疑問についてこちらの記事で解説しています。
金鉱株投資のメリット・デメリット
まず基本として、金鉱株と金の価格は連動することが多くなっています。
金の価格が上がれば金鉱株も上がる、逆に金の価格が下がれば金鉱株も下がるのです。
金と同じような値動きをするということは、有事の際に強いと言えます。また、金の価格が上昇すると見込まれている現在、金鉱株も上昇する可能性があると考えられるわけです。
金の価格推移については、こちら金の価格推移は上昇傾向!?今から始める金投資の意味とはでご紹介しています。
では、そんな金鉱株投資のメリットとデメリットを見ていきましょう。
金鉱株の3つのメリット
金鉱株投資には、次の3つのメリットがあります。
- 配当金や利子を受け取ることができる
- ハイリターンが期待できる
- 短期売買で利益が出る可能性がある
まず、金鉱”株”投資ですので、他の株や債券と同様に配当や利子を得られます。金現物を持っているだけでは、配当はありません。
ですから、金投資は長期運用が適していると言われる中で、金鉱株投資は短期投資でも利益を上げられる可能性があります。
また、金鉱企業は産出コストを下げることでも利益を上げることができ、そちらも株価上昇の要因となります。
各金鉱企業の産出コストが下がれば金鉱株人気も高まってきますので、しっかりチェックしておきたいところです。
金と同様に人気のあるプラチナ投資については、こちら金より希少価値の高いプラチナへの投資メリットとデメリットで特集しています。
金鉱株の3つのデメリット
では、金鉱株投資にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
3つの点を挙げてみます。
- 海外の証券を買う必要がある
- 為替リスクがある
- 値動きの幅が大きいのでハイリスクである
日本国内で金の採掘を行っていないため、金鉱株は海外の証券を購入しなければいけません。
また、海外株ということは当然為替変動によるリスクがあります。
金鉱株自体は下がっていなくても、為替によっては損をする恐れがあるわけです。
更に、金鉱株のメリットのところで金価格よりも大きく動くことがあると紹介しました。これはメリットではありますが、逆に言えば金よりも大きく値を下げることがある、大損をする可能性もあるということです。
そして、金価格に関わらず、企業の業績によっても価格が変動する可能性があるということも押さえておきましょう。
金鉱株投資はハイリスク・ハイリターンの投資法だということは覚えておきたいですね。
日本の証券会社で取り扱いがある金鉱株の種類をご紹介
では、金鉱株にはどのような種類があるのかをご紹介していきましょう。
金鉱株の種類を知る為には、まず金鉱山会社を知らなければいけません。
金を採掘している会社。金を精錬・流通している関連会社も含まれる
この金鉱山会社が上場すれば、株を購入することができるわけですね。金鉱山会社は基本的に海外の会社になり米国などで上場しています。
ただ、日本でも米国預託証券というシステムで取引されているので、海外の会社の株も日本で購入することは可能です。
しかし、やはり海外の証券会社から購入するのは抵抗がある、という方もいるでしょう。そんな方のために、日本の証券会社で購入が可能な金鉱株をピックアップしてみます。
日本の証券会社で取引可能な金鉱株が、こちらです。
会社名 銘柄名 |
ティッカー | 概要 |
---|---|---|
Barrick Gold Corporation |
ABX | 世界各地で27の鉱山を運営 カナダの最大手鉱山会社 金生産量は世界一 |
Agnico-Eagle Mines Limited |
AEM | カナダを中心に活動 メキシコや米国でも探査・採掘 |
Newmont Mining Corporation |
NEM | 米国を基盤とする金生産会社 世界最大手企業の1つ 金産生量世界2位 |
Angrogold Ashsnti | AU | 南アフリカ 最大手の産金鉱山会社 |
Gold Fields | GFI | 南アフリカでAUに続く 産金大手鉱山会社 |
Sibanye Gold | SBGL | 南アフリカが拠点 世界的にも10位の規模 |
金鉱株は、カナダや南アフリカが多くなっています。
また、これらの金鉱株はSBI証券や楽天証券といった日本の証券会社で購入が可能となっています。
金鉱株を購入する際には、ティッカーをチェックしておきましょう。
米国株式略式銘柄名。銘柄を識別するためにつけられたアルファベットによる記号。
銘柄名は、このティッカーで判断します。
海外の会社の株を直接購入するというのは、なかなかハードルが高いですね。
その場合は、投資信託という選択肢もあります。金鉱株の投資信託については、次でご紹介します。
プロに運用をお任せできる金鉱株投資信託をチェック
金鉱株投資は、海外の会社に投資をすることになりますので不安を感じる人も多いかもしれません。
ただ、金鉱株投資には、金鉱株投資信託という選択肢もあります。
金鉱企業を中心に投資をする投資信託。投資信託なので、顧客から集めた資金を運用をするのは投資のプロ。
金鉱株投資信託は比較的少額から始めることができ、その金額はだいたい1万円程度です。
ただ、金鉱株投資信託を選んだとしても金鉱株投資自体のメリット・デメリットは生きています。
大きなリターンを得られる可能性がある一方で、大きく損をする可能性があること、そして為替変動リスクがあるということを認識しておく必要がありますね。
なら、あえて投資信託を選ぶメリットってない気がするんだけど。
金鉱株投資に興味があるけど難しいのは無理、という人にオススメです。
金ETFについては、こちらいつでも売買できる金ETF!その魅力とリスクを徹底解説の記事で詳しくご紹介しています。
金鉱株投資信託は3つ!それぞれの特徴とは
金鉱株投資信託は、そこまで数が多くありません。ファンドは、3種類のみです。
3種類のファンドについて、簡単に比較してみましょう。
項目 | ブラックロック・ ゴールド・ファンド |
ブラックロック・ ゴールド・メタル・ オープンA |
ブラックロック・ ゴールド・メタル・ オープンB |
---|---|---|---|
信託報酬 | 2.10% | 2.1315% | 2.1315% |
買付手数料 | 1.05% | 3.15% | 3.15% |
取扱い証券会社 | SBI証券 楽天証券 など |
野村証券 | 野村証券 |
特徴 | 為替hedgeなし 割安と考えられる銘柄に 厳選投資 |
為替ヘッジあり | 為替ヘッジなし |
野村証券が取り扱っているブラックロック・ゴールド・メタル・オープンは、AもBも1995年から運用されている長寿ファンドです。長い実績がありますので、その安心感はありますね。
一方、ブラックロック・ゴールド・ファンドは、多くの証券会社が取り扱っていること、そして、手数料が低いという魅力があります。
信託報酬も低くなっていますので、コスト面を抑えたいのであればブラックロック・ゴールド・ファンドがオススメです。
金鉱株投資は金の値動きが同じでもハイリスクハイリターン!
また、自分で情報を収集して購入することに不安があるなら、金鉱株投資信託という方法を選択することもできます。
金はまだ上昇するとの味方もありますので、金鉱株投資に魅力を感じる人もい少なくありません。ただ、その一方で値を下げるときも動きは大きく、為替にも影響されますからハイリスクでもあります。
メリットだけでなくデメリットもしっかりチェックし、検討していきたいですね。
どうして人気なのでしょうか。