知っているようで知らない!定期預金の仕組みとは?
貯金するなら定期預金が良いと聞いたことがある一方で、定期預金は使い勝手が悪いと聞くこともあるのでは?
定期預金って結局どんなメリットがあるの?普通預金と比べてどうなの?デメリットは?意外と、聞かれたら答えられないことも多いかもしれませんね。
自分の資産を安心して増やしたい、できればお得に預けたい、そんな方は必見!知っているようで知らない定期預金の情報について、徹底解説していきましょう。
定期預金って何?その仕組みをご紹介
まずは定期預金の基本的な情報についてご紹介していきましょう。
契約時に決めた預け入れ期間中に払い戻しをしないことを条件に、高い金利の設定になっている預金商品
つまり、定期預金は普通預金よりも高金利で預け入れることができる商品なのです。
金利が高くなればなるだけ受取利息も多くなりますので、高金利の定期預金を選択すればただ預けるだけで効率よく、リスクなく資産を増やすことができます。
定期預金で受け取ることができる利息については、預け入れた金額に年率をかけ合わせれば年間受け取り利率が計算できます。
100万円を年利0.1%で預け入れれば、利息は100万円×0.1%=1,000円ということになるわけですね。
ただ、ここで注意しなければいけないのは受取利息に対して年率20.315%で税金がかかるという点です。
1,000円×20.315%≒203円。つまり、1,000円-203円=797円が年間の受取利息になるのです。
定期預金の金利計算については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
少しで資産を増やしたいなら、普通預金よりも金利の高い定期預金がオススメってことだね。
定期預金は元本保証!銀行破綻時もペイオフで安心
定期預金は、投資信託や株式投資のように大きく損をする可能性があるものではありません。元本は保証された状態で、利息を受けとることができるものです。
投資信託よりも利率が低いのですが、元本が保証されているのは大きな魅力だと言えるでしょう。
また、万が一銀行が破綻するようなことがあっても、定期預金は上限1,000万円までであれば元金と利息が保証される預金保険制度(ペイオフ)があります。
ペイオフは、日本に本店のある銀行などであれば、特に手続きなく利用することができる制度です。普通預金や定期預金を預け入れた時点で、自動的に対象となります。
ペイオフについて更に詳しく知りたい方には、こちら万が一の時に定期預金を保護するペイオフ(預金保険制度)を徹底解説の記事がオススメです。
定期預金と普通預金の違いとは
では、定期預金と普通預金の違いについて見ていきましょう。実は、定期預金と普通預金の違いは金利だけではありません。
主な違いとして、以下の点が挙げられます。
- 預け入れ期間
- 金利
- 決済機能
それぞれの内容について比較していきましょう。
項目 | 定期預金 | 普通預金 |
---|---|---|
預入期間 | ・一定期間預け入れる (6か月、1年、5年等) ・原則、満期まで引き出せない |
・いつでも預け入れ および引き出しが可能 |
金利 | ・固定金利が基本 ・普通預金より割高 |
・変動金利 |
決済機能 | ・不可 | ・公共料金やクレジットカードの 引き落とし可能 ・他の口座への振り込みも可能 |
このように、定期預金は普通預金と違うポイントが色々あります。
定期預金と普通預金の一番の違いは預入期間の有無であり、定期預金の場合は一定期間引き出しができないという点には注意が必要です。
適用金利が6か月ごとなど定期的に見直される定期預金も様々な銀行で取り扱っています。
総合口座の場合は定期預金から普通預金への自動融資機能がつく!?
通常、定期預金の引き出しや定期預金からの送金、振り込みはできません。
ただ、もし定期預金を総合口座にしているのであれば、何らかの引き落としで普通預金の残高が不足した際に、自動的に定期預金から融資を受けられる制度を利用することができます。
定期預金の自動融資制度は自分の定期預金口座からの融資ではありますが、銀行から借り入れをしている状態になってしまいます。つまり、自動融資された金額に金利を上乗せして返済しなければいけないのです。
定期預金の自動融資機能については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
定期預金のメリット・デメリット
定期預金には、メリットもあればデメリットもあります。定期預金を始める前に、双方を知っておくことは非常に重要です。
こんなはずじゃなかった、そうならないために、メリットとデメリットをしっかり確認しておきましょう。
ちなみに、こちら必ず得するとは限らない!?定期預金のメリット・デメリットの記事では定期預金のメリット・デメリットをさらに詳しくご紹介しています。
興味がある方は、ぜひそちらもチェックしてくださいね。
定期預金のメリット
定期預金のメリットとしては、以下の2点が挙げられます。
- 金利が高い
- 余計な出費をしなくて済む(資産が守られる)
定期預金は、満期まで引き出したり払い戻したりすることはできません。
引き出すためには解約しなければいけませんので、その制約があるからこそ一定期間確実にその金額を預け入れる、守られるというのはメリットだと言えます。
定期預金の満期後の取り扱いについて気になる方には、こちらの記事がオススメです。
また、ただ銀行に預け入れるだけで金利の分だけでも資産が増える、しかも普通預金よりも良い利率で増やすことができるというのも嬉しいところです。
使わないまとまった金額が手元にあるのであれば、定期預金の利用を検討しても良いでしょう。
定期預金のデメリット
定期預金には、デメリットもあります。
定期預金のデメリットは、一定期間預金を引き出せないという点のみです。
予想外の出費が生じたとき、使いたいときに使えないというのは困りますよね。ただ、定期預金は満期まで絶対に解約できないわけではありません。
定期預金を満期前に解約、つまり中途解約してしまうと、適用金利が定期預金金利よりも低くなってしまいます。普通預金並みの金利になっても良いのであれば、中途解約は可能です。
金利が下がるだけで済むなら、万が一のときは解約することも検討したいと思います。
定期預金の満期前の解約について更に詳しく知りたい方は、こちら定期預金は満期になる前に解約しても良いってホント?で特集していますのでぜひ読んでみてください。
普通預金から定期預金に変えるオススメのタイミングは?
定期預金は普通預金よりも多くの利息を得られるメリットがある一方、一定期間動かすことができないデメリットがあります。
不安だからやっぱり普通預金の方が良いかも、そんな方にぜひ知ってもたいたいのが、普通預金から定期預金へ切り替えるオススメのタイミングです。
最初から定期預金に預け入れるのではなく、余剰資金を定期預金に預け入れるという方法も検討しておきましょう。
定期預金に不安があれば短期を選ぶのもアリ!
定期預金は、2週間や1か月といった短期の商品も多く登場しています。
1年や5年という期間預け入れることに不安を感じるのであれば、短期で運用を繰り返す方法を選択しても良いでしょう。
定期預金の期間の選び方については、こちら定期預金はどのくらいの期間を選ぶかが重要!の記事で解説しています。
また、現在は低金利ですが、今後金利が上がることも十分考えられます。市場金利が上がった時に、固定金利の定期預金よりも金利が上がる可能性はゼロではありません。
市場金利の上昇タイミングで定期預金が満期になれば、すぐに新たな高金利の定期預金に切り替えられます。ですから、現在の超低金利時代こそ短期の定期預金はオススメなのです。
金利の今後の見通しについて興味がある方は、こちらの記事がオススメです。
まとまった資金がなくても大丈夫!積立式定期預金とは
定期預金を始めるとき、やっぱりある程度まとまった資金を預け入れなければいけないのでは、少額ではせっかくの定期預金の意味がないのでは、そう考えて躊躇している人もいるかもしれません。
しかし、定期預金は手元に余剰資金がなくても始めることができます。それが、積立定期預金です。
積立定期預金は、毎月一定額を自動で積み立てる定期預金で、貯金感覚で始めることができます。
自動的に積立てられますので、お金があると使ってしまう、貯金は苦手だという方にオススメです。
積立式定期預金についてもっと知りたい方は、ぜひこちらの記事を読んでみてください。
定期預金はやり方次第でもっとお得になる
定期預金には、発生する利息に税金がかかります。ただ、この税金はやり方によって抑えることが可能です。
定期預金の利息にかかる税金は、20.315%です。これは、東日本大震災の復興特別所得税も含みます。
ただ、この所得税はマル優制度の適用を受ける、6円以下に抑えることで、所得税を0円にすることも可能です。
受取利息の金額を少額にするためには、複数の定期預金に分散させる、期間を短くするといった方法があります。
定期預金の税金についての情報は、こちら定期預金でかかる税金がお得に!?その仕組みや方法についてご紹介でご紹介しています。
こんな方法もあるのだという知識として知っておくと良いでしょう。
定期預金を上手に使う方法についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
定期預金は原則満期まで引き出せないが元本保証で高金利の魅力がある
ただ、元本が保証されていること、そして普通預金よりも金利が高いので利息を多く得られることは、大きな魅力です。
定期預金は預け入れる期間や金額は自分で指定することができますし、毎月一定額を積み立てる積立式の商品もあります。
無理のない範囲で定期預金を始めてみると良いでしょう。