不動産売却

不動産売却に関する知っておいたほうが良い基礎知識をご紹介

不動産売却とは、一戸建て・土地・マンションを売ること。転勤や転居、離婚、相続などをきっかけに行われます。

しかし何度も売却を経験するケースは少ないため、次のような不安を抱える人も多いのではないでしょうか。

  • 家を売ったことなんてないから、何をすればいいのか分からない。
  • 買い手が付かなかったらどうしよう・・・。
  • 高く売るにはどうしたらいいの?

ここでは不動産売却に関する疑問・不安を解消するため、手順や注意点、良い条件で売却するコツなどをわかりやすくお伝えします。

記事の最後では、おすすめの不動産一括査定サイトを厳選して紹介!これから査定依頼する方は役立ててくださいね。

【図解付き】不動産売却の流れを確認しよう

不動産売却は基本的に、次のような流れで行われます。

不動産売却の流れ
  1. 価格相場を調べる
  2. 不動産会社に査定を依頼する
  3. 不動産会社と媒介契約する
  4. 売却活動が行われる
  5. 内覧の準備・対応をする
  6. 買主と売買契約を締結する
  7. 物件を買主に引き渡す

まずは、売りたい家や土地の価格相場を調べます。

自分で調べなくても、不動産会社に査定を依頼すればいいと思うけどなぁ。
価格の目安を把握することで「不動産会社が相場に見合った金額で売ってくれるかどうか」を確認できますよ。

「いますぐ不動産屋に査定依頼するのはちょっと・・・。」という方も、相場を知れば売却を検討しやすいです。

不動産の価格相場を調べる方法は、次の記事で解説しています。スマホ1つでできる方法もあるので、ぜひ読んでみてください。

価格相場を把握したら、不動産会社に査定依頼をします。査定方法は机上査定(簡易査定)・訪問査定(詳細査定)の2通りです。

不動産売却における、不動産会社による机上査定・訪問査定の違い

不動産会社による具体的な調査内容・注意点については、次の記事で解説しています。

どの不動産会社に査定依頼しようかしら?契約先の候補として、いい業者を選びたいわ。
不動産会社を選ぶ際のポイントは、主に次の3つです。
不動産会社を選ぶ際のポイント
  • 「売却」を得意としているか
  • 担当者の態度・仕事ぶりは良いか
  • 大手と中小、どちらが自分に合うか

信頼できる不動産会社の選び方は、次の記事でさらに詳しくお伝えしています。

媒介契約は、不動産会社による訪問査定のあと、売主との間で締結されるのが一般的です。

媒介契約は次の3種類。今後売却を進めやすいものを選びましょう。

媒介契約の種類
不動産会社との契約 レインズ※の登録義務 販売活動の報告義務
専属専任媒介 1社のみ可 5日以内 週1回以上
専任媒介 1社のみ可 7日以内 2週間に1回以上
一般媒介 複数可 任意 任意
※不動産業者のみ利用できるオンライン流通網のこと

不動産会社と売主が締結する媒介契約の種類(専属専任媒介・専任媒介・一般媒介)

内容を理解せず契約すると、不動産会社とのトラブルに発展する恐れもあります。

媒介契約の際の注意点については、次の記事で確認してみてくださいね。

その後不動産会社によって、次のような売却活動(販売活動)が行われます。

売却活動の内容(例)
  • チラシや新聞折り込みなどで宣伝する
  • 住宅情報誌やフリーペーパーに物件情報を載せる
  • 不動産会社のホームページに物件情報を載せる
  • レインズに物件情報を載せる
  • 現地看板を設置する
  • 電柱に広告を貼る
不動産仲介業者により販売活動の方針が異なる場合があります。そのため契約前に、どのような売却活動を行ってもらえるか確認しておくのがオススメです。

購入希望者から内覧(内見)の申し込みがきたら、準備・当日の対応を行います。

「内覧に来る」ということは、「購入意欲が高い」ということ。

物件を気に入ってもらえるよう、成功のコツや注意点をしっかり把握しておきましょう。詳しくは次の記事を読んでみてくださいね。

また内覧時やその後に、値引きや引き渡しについての交渉が入ることがあります。出来る限り誠実に対応することが大切ですが、トラブル防止のため、できるだけ業者を介して行うようにしましょう。

購入が決定したら、買主と売買契約を締結します。

(必要書類については、別記事「不動産の売買契約で売主が用意すべき必要書類とチェックポイント」をご覧ください。)

契約完了し、不動産の引き渡しを終えたら、売却は終了です。

詳しい手順・それぞれの注意点については、「不動産売却の流れを分かりやすく解説!」をご覧ください。
不動産売却の注意点や売却成功のコツは、物件種別によって異なる部分もあります。次の章から、空き家・マンション・土地の順に詳しく見ていきましょう。

空き家の放置は危険!放置せず処分・売却方法を検討しよう

現在日本各地で、空き家が増え続けています。

「地元に残っている実家が、将来空き家になったらどうしよう?」「親から相続した空き家があるけど、なんとなく残してある」という方もいるのでは。

人が暮らしていない家は、想像以上のスピードで劣化していくもの。

放置しておくと空き巣が入ったり、放火が発生したりなどのリスクも高まります。

それは恐いですね。でも空き家は自宅から遠いので、定期的なメンテナンスは難しいわ・・・。
それなら空き家管理サービスの利用も検討しましょう。プラン(サービス内容)を選べる会社や、空き家の様子を動画で確認できる会社もありますよ。

空き家放置の危険性や、空き家管理サービス会社の選び方などは、次の記事で解説しています。

空き家も火災のリスクがあるなら、火災保険に入っておいたほうがいいかしら?
そうですね。ただし空き家だと、保険会社から火災保険の引き受けを断られる恐れがあります。

専用住宅として加入できても、保険料が高くなる可能性もあるんですよ。

空き家でも入れる火災保険・火災保険の選び方については、次の記事をご覧ください。

空き家は所有しているだけで、固定資産税がかかります。維持管理が難しければ、やはり処分するのがオススメです。

マンション売却の悩み・疑問を解消!

マンションを処分する際、次のような疑問・悩みをもつ方も多いのではないでしょうか。

マンション売却に関する疑問
  1. マンションの売り時っていつ?
  2. マンションがなかなか売れない。どうしよう・・・。
  3. マンションの権利書を紛失してしまった。
俺はマンションを売るか貸すかで迷ってるんですが、どっちがいいんすかね?
それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。また売主の状況からも、適しているほうを選ぶことが大切です。

詳しくは「★内部リンク予定」を見てみてくださいね。

では次の章から、それぞれの悩みを解消していきましょう。

【1】マンションの売り時を見極めて、売却成功に繋げよう

マンションに、売り時ってあるんですか?
引っ越しシーズン(春・秋)などの需要が高まる時期や、築年数が10年以内などの大幅な値下がりを回避できる時期が売り時です。

売り時を見極めず売却を始めると売却期間が長くなります。ずっと売り続けていると「売れ残り」という印象がつきやすいため、ますます売れづらくなる恐れも。

マンションの売り時について、詳しくは「★内部リンク予定」で解説しています。

【2】マンションが売れない原因と対処法を知っておけば安心!

マンションが売れなくて、困っています。
売れない原因を明確にして、それに応じた対策をとりましょう。

マンションが売れない理由は、主に次のとおりです。

マンションが売れない原因
  • 物件情報に興味を持ってもらえない
  • 売り時ではない
  • 売り出し価格が高すぎる
  • 売却活動が不十分
  • 囲い込み※されている
  • 内覧の準備が不十分
  • 買主がじっくり内覧できない
※不動産会社が売主・買主の両方から報酬をもらうため、他社からの購入希望者へ対応しないこと。

マンションが売れない原因・対処法については、次の記事をご覧ください。どうしても売れない場合の処分についても解説しています。

マンションが売れないあいだも、固定資産税・管理費・修繕積立金などの支払いは続きます。早めに対処して、金銭面での負担を減らしましょう。

「内覧希望者がいない(少ない)」という方には、別記事「マンション売却の悩み解決!内覧に人が来ない原因と対処法」もオススメです。

【3】マンションの権利書を紛失したら

マンションの権利書をなくしちゃったよ~!売却できなくなっちゃうかな?
マンションの権利書を紛失しても、売却はできますよ。

ただし本人確認により「自分がその物件の所有者であること」を証明する必要があります。

マンションの権利書を紛失した際の対処法は、次の2通りです。

権利書を紛失したときの対処法
  • 司法書士などと面談し、書類作成してもらう
  • 公証人に本人確認してもらう

詳しい対処法・「そもそも権利書とは何か」についての解説は、次の記事をご覧ください。

そのほか「マンションを購入してすぐ売る場合、注意点は?」「マンションの1階が売れないって本当?」といった疑問にお答えする記事もあります。

ぜひ読んでみてくださいね。

土地の放置はデメリットだらけ!売却時に知っておきたい3つのこと

親から相続した土地を、ずっと放置しています。何とかならんかねぇ・・・。
いらない土地なら、早めに処分を検討しましょう。土地を持ち続けると、次のようなデメリットが生じます。
土地を持ち続けるデメリット
  • 固定資産税の支払いが続く
  • 土地の管理が必要
  • 損害賠償につながる可能性がある
  • 相続ごとに相続税を支払う可能性がある

いらない土地を放置するデメリット・処分方法について詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。

所有しているだけで、お金や手間がかかるのは困るのう。

でも土地売却って、なんだか難しそうじゃなぁ。とりあえず不動産屋さんに任せておこう。

土地売却には、売主自身も知っておきたい注意点もあります。

それに、ある程度の知識があれば「どのように売却を進めていくか」を判断できます。トラブルを防いだり、より良い条件で売却できたりする可能性もありますよ。

土地を所有している場合、知っておきたいポイントは次のとおりです。

土地売却で知っておきたいこと
  1. 土地を売る際のコツ・注意点
  2. 土地測量について
  3. 個人での土地売買について

それぞれ順番に見ていきましょう。

【1】土地を売る際の注意点を手順別に見てみよう

土地を売るなら知っておきたい、売却のコツ・注意点は次のとおりです。

土地売却の注意点
手順 注意点
売る土地の調査 ・土地の境界を確認すること
・相続などの状況を確認すること
・ローン残高の有無を確認すること
不動産会社の決定・契約 ・土地売却に強い会社を選ぶこと
・適正な査定額を提示する会社を選ぶこと
販売開始・交渉 ・複数の不動産会社に売却を依頼すること
・値引きの限度を決めておくこと
契約締結・決済 ・契約書の内容をしっかり確認すること
・抵当権抹消、所有権移転などの登記を行うこと
引き渡し後 売却益があれば、確定申告をすること
こんなにたくさん、覚えきれんわい。
不動産会社や専門家に相談しながら、その都度確認していけば大丈夫ですよ。

それぞれの注意点について、詳しい内容は次の記事で解説しています。

【2】土地測量は原則必要!トラブル防止のため早めに進めて

土地売却における「土地の測量」は、原則必要です。正確な測量図がないと、次のようなデメリットが生じます。

土地測量がないと生じるデメリット
  • 土地を正確な値段で売却できない
  • 買主とのトラブルにつながる恐れあり
  • 将来隣地との境界トラブルにつながる恐れあり
でも測量費用って、数十万円するんでしょ。できればしたくないなぁ。
測量しないと、買主とのトラブルにより損害賠償を請求される場合もあります。金銭面での余計な負担を増やさないためにも、やはり測量はしたほうがいいですよ。

土地売却には測量を行わず取り引き(公募売買)するケースもありますが、基本的には測量を行ったほうが安心です。

測量の費用や、測量の手順などは、次の記事でわかりやすく説明しています。

【3】土地売却、『仲介より個人のほうがお得』とはいえない!

「土地売却を不動産会社に依頼するとお金がかかるから、自分で行いたい」と考える方もいるのではないでしょうか。

しかし個人で土地を売却するとなると、仲介より手間がかかります。

場合によっては、「仲介より費用がかかってしまった」「専門的な知識がなく、あまり高く売れなかった」「買主との思いがけないトラブルが発生してしまった」など、失敗に繋がる恐れもあるのです。

個人での土地売買を検討している方は、次の記事も読んでみてください。個人で土地を売るメリット・デメリットや、手順、かかる費用について解説しています。

不動産売却するなら一括査定サイトの利用がオススメ!

一戸建てやマンション、土地を売却するなら「不動産一括査定サイト」を利用するのがオススメです。

一括査定サイトを利用すれば、複数の不動産会社へ一度に査定依頼ができます。

不動産一括査定サイトなら、複数の不動産会社へ一度に査定依頼できる

便利だけど、査定依頼するのは1社だけでいいんじゃないっすか?
複数の業者に査定してもらったほうが「物件を高く売ってくれる」「売却をスムーズに進めてくれる」など、いい不動産屋さんに出会える可能性が高まりますよ。

複数の不動産会社に一括査定依頼することで、よりいい不動産屋に出会える可能性がある

オススメの一括査定サイトは、次のとおり。

おすすめの一括査定サイト
一括査定サイトは無料で利用できます。

地域によっては査定可能な会社が少ない場合もあるので、併用してみるのもいいでしょう。

では各サイトの特徴・強みを紹介していきます。

イエウールは提携している不動産仲介業者が1,800社以上!

イエウールは、提携先の不動産会社が1,800社ととても多いサイトです。

alt名
alt「イエウールは提携している不動産会社が1,800社以上もある」

大手はもちろん、地元密着型の不動産会社にも査定依頼ができますよ。

ソニー不動産は売主目線の『片手仲介』!安心重視の人にオススメ

ソニー不動産は他サイトと異なり、査定依頼先は「ソニー不動産」のみです。

対象エリアは1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)なので、その地域に物件があれば検討してみるといいでしょう。

ソニー不動産の特徴は、売主または買主どちらかのみと契約する「片手仲介」です。

ソニー不動産は片手仲介で、売主または買主のみと契約する不動産会社

片手仲介とは、不動産会社が売主または買主どちらかのみと媒介契約を結ぶこと。主に次のようなメリットがあります。

片手仲介のメリット
  • 売主の希望に沿いやすい
  • 「囲い込み」で売却を妨げられる心配がない

逆に不動産会社が売主・買主両方と契約するのが「両手仲介」。両手仲介では不動産会社が売主と買主の間で板挟みになりますし、囲い込みにも注意が必要です。

ソニー不動産のメリット・デメリットや利用時のポイントについては、次の記事をご覧ください。

すまいValue(すまいバリュー)は大手不動産会社へ査定依頼可能!

すまいValue(すまいバリュー)は、次の大手不動産会社のみで運営している一括査定サイト。

すまいValueの運営会社
  • 住友不動産販売
  • 三井のリハウス(三井不動産リアルティ)
  • 小田急不動産
  • 三菱地所ハウスネット
  • 野村の仲介+(PLUS)(野村不動産アーバンネット)
  • 東急リバブル
※所在地などにより査定不可能な場合あり

すまいバリューは大手不動産会社に一括査定依頼が可能

税金や瑕疵(かし)担保責任に関する相談など、売却後のサポートも充実。安心感を重視する方にオススメです。

すまいValueについてもっと詳しく知りたい方は、次の記事も読んでみてください。

イエイは契約お断り代行サービス・無料相談が可能!

不動産会社に査定してもらっても、何らかの事情により媒介契約を断る可能性があります。そのため「契約を断りづらい」「引き止められないか心配」という人も多いです。

しかしイエイなら、売主に代わって「契約お断りの連絡」を行ってくれます。

一括査定サイトのイエイは、不動産会社への「契約お断り連絡」を代行してくれる

不動産売却に関して不安なことがあれば、イエイ専任スタッフによる無料相談も可能です。電話または対面で受け付けてくれますよ。

イエイの特徴・利用の流れについては、次の記事で解説しています。

HOME4U(ホームフォーユー)は国内初の一括査定サイト!

HOME4U(ホームフォーユー)は国内初の一括査定サイトです。

運営するのは、情報サービス事業で最大手の「NTTデータグループ」。高セキュリティの個人情報保護システムなので、より安心して利用できるのです。

サイトからは、不動産売却のノウハウ本を無料ダウンロードできます。活用してみてはいかがでしょうか。

alt名
alt「HOME4Uは不動産売却のノウハウ本を無料ダウンロードできる一括査定サイト」

HOME4Uのメリット・デメリットなどは、次の記事で紹介しています。

一括査定サイトの特徴や活用術については、「おすすめな不動産一括査定サイトを厳選して紹介!」をご覧ください。

不動産売却は、不動産会社の選び方が重要!基礎知識はつけておこう

不動産売却はそれなりに時間や手間もかかりますし、費用も必要です。そのため「売れるかどうか」「大幅に値下げして損することにならないか」などと、不安に思う方も多いはず。

不動産売却において重要なのは「いい不動産会社を見つけること」、そして「自分でも基本的な知識を身に付けておくこと」です。

自分に合う不動産会社は、一括査定サイトを活用しながら見つけていくといいでしょう。

ただし売却を任せきりにしていると、思わぬところで不動産会社・買主とのトラブルに発展する恐れがあります。売主自身も、各手順での注意点を知っておくことが大切です。

当サイトでは不動産売却の基礎知識から売却成功のコツまで、わかりやすく解説しています。ぜひ参考にしてください。

監修者メッセージ

大きなお金が動く割には、人生においてあまり何度も経験する機会がない不動産売買。でも、今日ではインターネット等による情報収集や査定依頼も簡単にできますので、あまり難しく考える必要はありません。

基礎的な知識を身に着けたあとは、フィーリングが合う不動産業者を見つけ、うまく二人三脚していきましょう。

プロフィール
不動産売却カテゴリー記事監修(吉田成志)
吉田成志
宅地建物取引士、マンション管理士、消防設備士などの資格を保有。
4年ほど専任の宅建士として不動産業者に勤務し、現在はマンション管理士・消防設備士として独立。
宅建士としての知識や立場を活かし、不動産売買時の疑問点などの相談を受けている。

NEW ENTRY

123...»